前回の続きとなります。見ていない方は初めに見ておく事をオススメします。
*前回の記事
前回は対リーチの押し引きがメインでしたが今回は対鳴き手の押し引きを中心に書いていきます。
*注意:順位や点数状況は特にない平場(4人とも点数に大きな差がない)設定で押し引き判断をしています。
順位や点数状況による押し引きについてはこちらの記事をご覧下さい。
対鳴き手の方が攻めやすい
対リーチの場合は一発や裏ドラなど偶発役が付き安い手も高くなるケースがありますが対鳴き手はカンなどがない限り点数は変わりません。
なので鳴き手の場合はある程度振り込んだ時の打点が読みやすいです。
また対リーチは相手のテンパイ宣言なので確実にテンパイしていますが、対鳴き手はテンパイしているとは限りません。
2副露、3副露の場合や中盤から終盤の順目、捨牌の派手さ(中張牌が多いなど)が重なるとテンパイ確率がありますが、テンパイしてないケースもあるので、自分が勝負手の場合は対リーチより対鳴き手の方が攻めやすくなります。
攻めづらい対鳴き手
対リーチより対鳴き手の方が打点が読みやすいので攻めやすいと書きましたが攻めづらい対鳴き手もあります。
それは見るからに高い鳴き手と、高い可能性がある鳴き手です。
見るからに高い鳴き手とはドラのポンをしている、ドラを含んだホンイツなどですね。
これは鳴いている牌で満貫以上が確定しているので振り込めば高いということが分かります。
高い可能性がある鳴き手とはホンイツやトイトイなど役が絡んでいる可能性がある鳴き手です。
例えば役牌を鳴いて色が片寄った捨牌をしている(ホンイツ警戒)、ポンを2つ以上している(トイトイ警戒)ですね。
この場合は満貫以上かは鳴いている牌からは確定してませんが、3翻以上の可能性があるので警戒が必要です。
ここで例の実戦譜を見てみましょう。
現在親番で北家にドラの4pがポンされた直後に4sをツモった1シャンテンの手牌です。
この状況が先ほど書いた『攻めづらい対鳴き手』の見るからに高い鳴き手が入った状態ですね。
まだ北家がテンパイしているか分かりませんので『親番』で1シャンテンという事もありまだ攻めるつもりです。
4sを切れば平和の可能性がある1シャンテン、8sを切れば面子手、七対子の1シャンテンになるので少し迷いますが北家が1sと7sを切っているので中筋の4sを切ります。
まだテンパイしているか分かりませんが8sより4sの方が現状安全なので一応対応した一打となっております。
また北家の役は恐らくタンヤオなので安全な9sを勝負打牌に出来る、また9sを2枚切ってオリる(回し打ち)事も出来るのも七対子を選ばなかった理由です。
5mをツモり打牌選択です。
親番なのでもう少し攻めたいですが、終盤になってきたので北家がテンパイしている可能性を見て9sを切りで様子を見たいと思います。
7sをツモれば勿論リーチですが、6m・9mを引いても渋々リーチします。
一応自分の捨牌に4sがあるので筋ひっかけになっているので通常のペン7sよりはあがりやすそうです。
結果は南家がリーチをして西家から満貫をあがりました。
北家の待ちは2m・5mだったのは少し5mが危なかったですねw
5mの場合は2m・5m待ち、5m・8m待ちと両方当たるのでテンパイしたら5mより安全な8mを切ろうとは思ってましたが6mをツモってイーペーコーが出来ていたら揺らいでいたかもしれませんw
次は高い可能性がある鳴き手の実戦譜を見てみましょう。
現在西家で北家がソウズのホンイツかもしれない鳴きと、東家がトイトイかもしれない鳴きをしている状況です。
北家と東家が高い可能性がある鳴き手に該当するので対応は難しいですね。
終盤に近づいてきて1シャンテンの手牌ですが有効牌の4mが薄いので少し攻めづらいですが北家と東家も打点が高いかどうかまだ分からないので素直に進めます。
もう1副露鳴かれてから対応するという感じですね。
3sを引きマンズの2度受けが解消され、やる気が出たのであがりに向かい進めます。
私が切った2pが東家に鳴かれてトイトイからまさかのチンイツも少し見えてきました。
チンイツの可能性は低いですが、この順目であがりは難しそうなのでトイトイに振り込みそうな牌(生牌や1枚切れの牌)や万が一のチンイツを警戒してピンズはもう切らないようにします。
北家は特に動きはないのであまり警戒していません。
結果流局となりました。
北家は一通の仕掛けで、東家はチンイツ・トイトイでした。
東家まさかのチンイツがありましたねw北家の4順目、5順目の6p・3pを鳴いていないので流石にチンイツはないだろうと思いましたが、その時は鳴ける手牌ではなく中盤からチンイツを目指したようでした。
まとめ
さていかがだったでしょうか?
例の実戦譜のように見るからに高い鳴き手は打点が確定しているのでかなり警戒しますが、高い可能性がある鳴き手は打点が確定していないため認識はしますが対応はあまりしなくても良いです。副露が増え役が絡む可能性が高くなってから対応しましょう。
対鳴き手の押し引き判断 基本事項
- 見るからに高い鳴き手は打点が確定しているので対リーチ判断と同じく対応しましょう。
- 高い可能性がある鳴き手は打点が確定していないので自分本位に打ち、相手の副露が増えてから相手の打点を考えて対応しよう。
- 自分が子で親に対しての押し引きは通常より引き気味
- 自分が親で子に対しての押し引きは通常より押し気味
このように前回の記事の対リーチ押し引き判断と比べて対鳴き手の押し引き判断は少し条件が軽くなるんですね。
『押し引き』のテーマは重要なので今度も定期的にやっていきたいと思います!
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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